2021年08月30日ハーモニカ3種類紹介
こんにちは、谷口楽器平良です。
今回は、これからハーモニカを始めてみたいという方向けに、3種類あるハーモニカをすべてご紹介したします。
テンホールズハーモニカとは、その名のとおり10個の穴があるハーモニカのことです。
ダイアトニックスケール(ピアノでいう白鍵)の音をだせるハーモニカで、ダイアトニックハーモニカの一種です。
価格は3,000円~4,000円ほどのものが多く、手軽に始めることができます。
テンホールズハーモニカはよく「ブルースハープ」と呼ばれています。
本来はHOHNER社の“Blues Harp”というモデル名なのですが、それが広まって一般でも「ブルースハープ」と呼ばれるようになりました。
テンホールズハーモニカはギターと一緒にホルダーをつけて演奏されるイメージが強いと思いますが、元々はブルースで用いられることが多く、ブルースの楽器として定着しました。
なぜ、ブルースハーモニカではなくブルースハープと呼ばれるのかと疑問に思われる方も多いかと思います。
横から見た形が竪琴とよく似ていたためブルースハープと呼ばれるようになりました。
テンホールズハーモニカは10個しか穴がないので音域が狭いと思われがちなのですが、実は3オクターヴの音域を持ちます。
3オクターヴは「ドレミファソラシド」を3回繰り返す音域です。
3オクターヴは楽器の音域として十分な音域だということがわかります。
実はテンホールズハーモニカはギターよりは音域が狭いものの、トランペットよりも広い音域を持ちます。
手のひらに納まるサイズ感で3オクターヴの音域を持つのはハーモニカだけなのではないでしょうか?
テンホールズハーモニカは、本来ダイアトニックスケール(鍵盤の白鍵)しか出せないのですが、実はそれ以外の音も裏技的に出すことができます。
テンホールズハーモニカは、低音域が「ドレミファソラシド」という音階ではなく、「ドレミソソシド」となっており、ファとラがなくソが2つある音階になっています。
C調では、吹くとCメジャー(ドミソ)、吸うとGメジャー(レソシ)が出ます。
Gのキーの曲でしたらGのハーモニカを用意するなど、曲ごとにハーモニカを使い分ける必要がありますが、ハーモニカを替えるだけで転調や移調が可能です。
#や♭がでてくる曲でしたら吹けなくなってしまいますが、#や♭がでてこない曲でしたら簡単に吹くことができます。
ベンドや、オーバーブロウ、オーバードロウといったテクニックを使うと本来出せない音を出すことができます。
そして、それらのテクニックを駆使すると3オクターヴにわたってクロマチック音階(半音階)を出すことが可能です。
クロマチックハーモニカはその名のとおりクロマチック音階(半音階)を出すことが可能なハーモニカです。
価格は他のハーモニカと比べると割高ですが、3~4オクターヴにわたってクロマチック音階を出せる楽器としては最もお手頃な楽器だと思います。
「ド、ド#、レ、レ#」と、1つの穴で4つの音を出すことができます。
3オクターヴですと12穴(48音)、4オクターヴですと16穴(64音)となります。
クロマチックハーモニカは#や♭が出てきた場合も対応可能です。
メジャー、マイナー関係なくどんなキーでも吹くことができます。
クラシックからジャズまで様々なジャンルで用いられているので、どんなジャンルかを決めていなくても始めやすい楽器です。
複音ハーモニカとは、昔教育用として用いられていたハーモニカで2段になっているハーモニカです。
2段になっている吹き口をいっぺんにくわえて吹き、2つのリード(発音体)を一度にならしています。
2つのリードのピッチが絶妙に違うことにより「ウオウオ」という独特のトレモロを生み出しています。
その哀愁ある音色から、童謡、唱歌、歌謡曲、演歌などで用いられることが多いです。
テンホールズハーモニカと同じように、曲のキーに合わせてハーモニカを替えれば転調や移調が簡単にできます。
是非、3種類のハーモニカの違いを踏まえてハーモニカを選んでみてください!
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